神戸シミュレーションスクール2015(流体力学編)
主催:神戸市
共催: 計算科学振興財団、NPO法人CAE懇話会

講師

(講義)および(実習) 大阪大学 基礎工学研究科 助教 高木 洋平 様

開催期間

2015年2月から2015年3月までの5回コース

開催日

第1回:  2月 6日(金)
第2回:  2月13日(金)
第3回:  2月27日(金)
第4回:  3月 6日(金)
第5回:  3月18日(水)

開催場所

計算科学センタービル2階 FOCUS会議室および実習室 MAP
(神戸市中央区港島南町7−1−28)

開催時間

10:00ー17:00

受講料

受講料: 10,000円

対象者

・流体解析を設計業務や開発業務で使用される企業の方。 
・初めて流体解析をされる方、あるいは経験が少ないが、業務で必要とされる方、および今後必要とされる方。

定員

20名
 * 定員になりましたら、受付を締め切ります。
 * * 12月19日現在、定員となりましたが、調整中です。
 *** できるだけ受講を希望される方に受講いただけるようにするにために、実習については、二人で1台の端末を使用していただく場合があります。

テキスト  講習会用テキストは、開催日にお渡しします。

備考

本スクールは5回完結です。第1回から第5回まで全回参加ください。
 途中からの参加は原則として、できません。
・演習用PCは、実習室に1人1台用意されていますが、2人で1台のPCを使用する場合もあります。

申込方法 申込受付を終了しました。
お問合せ先 NPO法人CAE懇話会  事務局 (jimukyoku10@cae21.org)
TEL:06-6374-8035

個人情報の取扱いについて
 本事業の申込みによりご提供いただきました個人情報は、本スクールの受付・運営に関する場合をのぞき、
上記目的以外での利用および第3者への開示・提示はしません。

内容

概要

第1回から第5回まで、午前中の講義と午後の実習で構成されています。 講義では数値流体力学(CFD)の基礎から説明し、多くの商用ソフトウェアやオープンソースのOpenFOAMで採用されている有限体積法について、実際の流体解析で必要となるポイントを説明します。演習では、講義内容に対応した課題実習をFOCUSスパコンにインストールされているOpenFOAMを用いて行い、初心者でも業務で流体解析が実践できるように指導します。

第1回

基礎数学準備と有限体積法入門
(講義)CFDに必要となるベクトル解析の基礎を学び、勾配、発散、回転などの空間演算子の意味を理解します。また、有限体積法の概念をベクトル解析を通じて理解します。
(演習) まずlinuxのコマンド環境に慣れるために、OpenFOAMのチュートリアルケース(cavity)を実施します。また、スカラー場・ベクトル場に対して空間演算子を施したときにどのような結果になるか検証してみます。

第2回

計算格子作成の基礎
(講義) 構造格子、非構造格子の違いを理解し、それぞれの長所・短所を学びます。そして、代表的な格子生成法とそれを行うためのソフトウェアについて紹介します。
(演習) OpenFOAMの基本メッシュユーティリティであるblockMeshを用いて不等間隔格子の作成を行います。つぎに、snappyHexMeshを用いて、複雑形状に対する格子生成法について演習を行います。最後にテトラメッシュの生成についても簡単な演習を行います。

第3回

線形方程式の解法
(講義) 定常熱伝導方程式(定常拡散方程式)のような線形方程式を効率的に解くための反復解法について学びます。また、格子解像度と収束性の関連について理解します。
(演習) 定常熱伝導方程式のソルバーであるlaplacianFoamを対象として、各種反復解法を試します。また、格子点数及び格子解像度を変更して、収束性や計算時間がどのように変化するか調べます。

第4回

ナビエ・ストークス方程式の解法
(講義) 代表的なナビエ・ストークス方程式の解法(陽解法、陰解法)を紹介し、それぞれの解法の適用範囲について学びます。さらに、代表的な陰解法であるSIMPLE法及びPISO法のアルゴリズムについて概要を理解します。
(演習) 基本的かつ代表的なベンチマーク問題を利用し、SIMPLE法及びPISO法を用いて解き、実験結果との比較を行います。また、対流項の離散化スキームや格子解像度を変更し、解の収束性や精度がどのように変化するか検討します。

第5回

境界条件の設定
(講義) 適切な速度・圧力の境界条件設定について、内部流れ、外部流れを中心に学びます。また、境界が移動する場合について、どのような取り扱いをすれば良いか理解します。
(演習) 基本的かつ代表的なベンチマーク問題を利用し、適切な流入・流出境界条件の設定法について演習します。特に、不適切な境界条件を設定したときに収束解が得られないことを確認します。また、外部流れでの遠方境界条件の設定について調べます。