第36回関西CAE懇話会
テーマ 懇話会100回達成記念:CAEの温故知新
後援 (独)理化学研究所 計算科学研究機構(AICS)
(一財)高度情報科学技術研究機構(RIST)
(公財)計算科学振興財団(FOCUS)
日時   2013年6月14日(金)10:00〜19:00 
場所 京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス
〒606-8585 京都市左京区松ヶ崎橋上町

 ■最寄り駅までのアクセス   (地下鉄烏丸線 松ヶ崎駅下車 徒歩10分)
   京都駅から松ヶ崎駅までは地下鉄で16分です。

 ■会場地図(中央東門のすぐ右手 60周年記念館)
  最寄り駅から会場までのアクセス
受付 9:30受付開始
基調
講演
「日本のイノベーション創出への課題」                                
講師 京都大学 理事・副学長 教授 小寺 秀俊 氏     
時間  16:15〜17:15
概要 イノベーションという言葉がはやり始めてからかなりの年月が経ちました。大学の役割として「教育」「研究」「社会貢献」の3つがあります。大学の第三の役割としての「社会貢献」は大学の研究活動で生まれた成果の社会への還元がその意味であると思います。さて、大学の成果を社会還元し、その結果、イノベーションは日本で起きているでしょうか。イノベーションにおける課題は何でしょうか。その課題に関して考察し、今後の大学の役割に関して特に産官学連携に関して、私の考えをお話したいと思います。また、デザイン学という視点におけるCAEの役割に関しても、少し考えと期待に関して述べたいと思います。
特別
講演    
「高分子系繊維強化複合材料の破壊挙動シミュレーション
―自動車搭載用FRP部材のエネルギー吸収評価―」
講師 京都工芸繊維大学大学院 先端ファイブロ科学専攻  横山 敦士 氏
時間  15:00〜16:00
概要  高分子系繊維強化複合材料(FRP)は高強度で軽量のため、自動車、航空を初めとして多様な産業分野において構造部材として使用されてきている。FRPを用いた部材設計においてもFRP特有の変形挙動を表現するシミュレーション技術の利用が進んでいる。しかし、FRPは繊維と樹脂からなる不均質材料で部材内でのその相互の幾何学的配置が材料の変形挙動に影響を与えることが多い。特に破壊挙動はその影響が極端に出るため均質なモデルを用いた解析手法では表しきれない現象が多々存在している。
そこで、本報告ではエネルギー吸収部材としての自動車搭載用FRP部材を対象として、FRPの有する材料不均質性による破壊現象の発現ならびにその数値モデル化についての検討した結果を紹介する。
セッション1: 「衝突解析を学ぶ〜コンピュータが潰したペットボトルから〜」
趣旨
説明
「ペットボトル 衝撃解析の趣旨説明と実験紹介
講師 中部CAE懇話会 幹事 伊藤 隆 氏、 村田 真伸 氏
時間  10:00〜10:30
概要 第19回中部CAE懇話会でとりあげた本テーマは、中身の濃い充実した内容で、参加者の評価が高いコースでした。同じ内容となりますが、今回は、各社の発表の前に、技術講座を設け、より理解を深められるようにしています。 
名古屋工業試験所で実施したペットボトルの落錘衝撃試験と高速引張試験等の結果を、発表者へお渡ししています。それらの試験内容と本テーマの狙いについて説明します。
技術
講座
「動的解析の時間積分手法」
講師 株式会社IDAJ  石川 覚志 氏
時間 10:30〜11:10
概要 衝突解析のために必要な知識として、陰解法と陽解法の違いの解説と衝突解析の基礎的な理論を解説します。
ベンダー
特別
講演
「HyperWorksとRADIOSS最新版を活用してのペットボトル衝撃解析」
講師 アルテアエンジニアリング株式会社 井上 正順 氏
時間 11:20-12:00
概要 HyperWorksは、プリポスト、各種ソルバー(線形・非線形構造解析、流体解析、機構解析)、最適化ツール等を、共通のユニットで提供する解析ツールです。
今回のベンチマークでは、最適化ツールHyperStudyを用いて、まず、材料特性の同定を行った後、RADIOSS(陽解法)最新版で提供されるAMS機能を用いて、計算時間の短縮化と、それの計算精度に与える影響に着目して、解析を行います。
「Virtual Performance Solutionによるペットボトルの落錘衝撃解析シミュレーション」
講師 日本イーエスアイ株式会社    松岡 秀樹 氏
時間 12:00-12:40
概要 Virtual perfomance Solutionを適用した解析の一連の流れとして、材料試験結果から材料物性値のフィッティング、フィッティング結果を用いたペットボトルの落錘衝撃シミュレーションについて説明します。
今回、使用する材料モデルや接触タイプなど基本的な機能についても解説を行います。最後に結果の考察とペットボトルの落錘衝撃シミュレーションの精度向上の可能性について示します。
「熱可塑性樹脂材料の高精度解析のための注意点と新たなアプローチ〜ペットボトルの圧懐解析を通して〜」
講師 株式会社JSOL 一ノ瀬 規世 氏
時間 13:40-14:20
概要 PETなど熱可塑性樹脂は成形性、比強度などの特性から多くの工業製品に適用されている。樹脂材料は金属とは大きく異なる材料特性を持っているが、その製品シミュレーションは金属を対象に構築された構成則を利用していることが多く、高精度な解析を実施するためには多くの工夫が必要とされる。本講演では、LS-DYNAでのペットボトル圧壊解析を通して、熱可塑性樹脂材料を高精度に解析する為の注意点とアプローチを紹介する。
セッション2: 京コンピュータ成果発表事例
「スパコンの産業利用促進について」
講師 一般財団法人高度情報科学技術研究機構(RIST)  塩原 紀行 氏
公益財団法人 計算科学振興財団(FOCUS)     中谷 景一 氏
時間 10:00-10:30
概要

「京」を始めとするHPCIの産業利用の制度・利用状況、産業界専用FOCUSスパコンの利用状況・増設情報について、紹介します。

事例
発表
「高性能タイヤ開発のためのシミュレーション活用
ータイヤ構造シミュレーションから京を用いた材料材料シミュレーションまでー」
講師 住友ゴム工業 株式会社 内藤 正登 氏
時間 10:30-11:10
概要 近年の自動車・タイヤを取り巻く社会動向により、タイヤに求められる性能が年々多様化・高度化しております。本講演では、当社におけるタイヤ開発のためのシミュレーション技術活用の歴史、そして、タイヤ材料シミュレーション技術について、特に、京コンピュータを用いた大規模シミュレーションの取り組みについてご紹介します。
「京コンピュータにおけるオープンソースOpenFOAMの大規模数値流体計算」
講師 清水建設株式会社 ファム バン フック 氏
時間 11:20-12:00
概要 本講演では,オープンソースOpenFOAMの活用を中心にして,大規模の建築環境解析や三次元津波計算などのHPCにおける建設分野の実応用事例,並びに京コンピュータにおける大規模数値流体解析と建築物の風圧予測シミュレーションについて紹介する.
「京におけるFrontFlow/blueを用いた産業応用事例」
講師 みずほ情報総研株式会社 山出 吉伸 氏
時間 12:00-12:40
概要 FrontFlow/blue(FFB)は高精度な乱流予測を特長とする非圧縮流体解析コードです。最大1000億グリッドの大規模解析までサポートするよう設計され、京において、既に数百億グリッドの実用計算が可能であることが確認されています。講演ではFFBの特長およびその産業応用事例について説明します。
セッション3:Salome-Meca活用研究会 成果報告 「ここまでできるオープンCAE」 
「Salome-Mecaによるゴム材料の非線形解析」
講師 CAE懇話会 Salome-Meca活用研究会 徳田 明彦 氏
時間 13:40-13:55
概要 オープンソースソフトウェアの中では本格的な非線形解析に強いという評判の「Salome-Meca」を使い、ゴム材料の材料非線形解析、および金属との接触・摩擦解析の試行を行いましたので、その結果をご紹介します。また、Salome-Mecaについて何も分からない状態で「Salome-Meca活用研究会」へ参加し、インストール・設定から基礎的な使い方習得を経て、本格的な非線形解析が出来るようになるまでの体験談についてもご紹介いたします。
「Salome-Mecaによる弾塑性解析」
講師 中西金属工業株式会社 石黒 博康 氏
時間 13:55-14:10
概要 軸対称要素を用いて深絞り弾塑性解析をおこない商用コードとの比較を行ったので、その結果をご紹介いたします。
「Salome-Mecaによる接触問題解析の可能性」
講師 岐阜工業高等専門学校 教授 柴田 良一 氏
時間 14:10-14:25
概要 Salome-MecaはオープンソースCAEによる構造解析ツールとしては、非常に多機能であり実践的で高度な解析能力を持っています。そこで、ものづくりに不可欠となる複数物体の接触問題について、単純な例題に対して解析機能を検証しその結果を報告します。ここでは、商用構造解析CAEでの解析結果との比較検討も行い、その現状と可能性についてご紹介します。
「Salome-Meca 日本語化 最新動向 〜DEXCS-Salomeついに日本語化〜」
講師 ローム株式会社 杉本 健 氏
時間 14:25-14:40
概要 Salome-Mecaの日本語化に着手してはや1年半,ようやくDEXCS-Salome2012にて日本語が搭載されました.
そんな日本語化の最新動向と今後についてご報告させて頂きます.
セッション4: 実験とCAE 「構造力学を自分の手と眼で実感しよう」
実験とCAE
第1部: 技術講座 「部材(ビーム要素)で構成される構造物の設計ポイント」
講師  大阪大学工学研究科 地球総合工学専攻  教授 多田 元英 氏
時間 10:00〜11:00
概要  建築や土木の鋼構造物の多くは、柱、梁、筋かい、弦材、斜材、束材、吊材などと名付けられた棒状の部材で構成されています。そのような構造物を設計する際のキーポイントは接合部と座屈です。ここでは、部材の引張強度と圧縮座屈強度の関係、材料を断面アップのために使うのと座屈補剛のために使うのとどちらが効率的なのか、机上で考える平面挙動で見逃しがちな実際の立体挙動など、第2部の実習で参考になりそうな話題を解説します。
第2部:実習 「構造物の製作と計測」 
司会進行 株式会社GSユアサ 吉田 豊 氏
協力 株式会社フォトロン          奥田 隼也 様、
ソリッドワークスジャパン株式会社 島村 知子 様
時間  11:00〜16:00
定員 20名(2人1組で製作していただきます)
表彰 成績優秀者には、記念品が用意されています。
概要 ・同じ分量のパスタと接着剤を渡しますので、指定した幅(400mm)に架かる橋を作成します。
 (材料はこちらで用意します。全部使う必要はありません)
・できれば事前にデザインと強度解析をしておいてください。
 (参考:直径1.8mm、ヤング率3.2GPa、破壊応力13.0MPa。一本は250±5mm)
 ただし、設計通り作るのは至難です。当日の試行錯誤となるでしょう。(先生の講義も参考に)
・2名ひと組で、協力し合って時間内に完成させてください。
 休息時間は決めません。ご自分で適宜、昼食、休憩を取ってください。
 <計測手順>
   1.自重測定(A kg)。作品と作成者を撮影します。
   2.破壊強度測定(B kg)
     橋のセンターに紐を掛け、その紐をバネバカリで壊れるまで引っ張ります。
     置針付きバネバカリなので、破壊時の最大荷重が読みとれます。
     測定は司会者が行いますが、自作治具のため一人では無理で皆さんの協力をお願いします。
     (壊れる瞬間を高速度カメラで撮影。)
   3.強度係数C=B/A
・強度係数の大小を競います。つまり材料は少なく、強度は大きく、です。

参考に前回(第28回2008年7月17日)での優勝組の動画を載せておきます。 
   Gazou
   (1,580KB)
交流会 パネルディスカッションと参加者の交流
時間 17:15〜19:00
デモ
展示
&
資料
展示
      
CAE懇話会団体会員企業のデモ・資料展示コーナーを設けます。
最新の情報収集にお役立てください。

  出展団体会員企業名(受付順、敬称略)
   =受付中=  
<デモ展示>  
株式会社エステック                音響・振動の分析解析プラットフォーム「PULSE
HPCシステムズ株式会社            科学技術計算/CAE解析用計算機および関連サービスのご案内
計測エンジニアリングシステム株式会社    新製品COMSOL Multiphysics ver4.3b
サイバネットシステム株式会社         サイバネット・マルチドメインソリューション
株式会社テクノスター               国産CAEソフト/TSV-PrePostDesigner
 <資料展示>
株式会社エヌ・エス・ティ             Femap ※最新バージョン 11.0.1の情報をご提供
インテル株式会社                 インテル(R) Xeon Phi(TM) コプロセッサー
株式会社テラバイト                熱硬化性樹脂流動解析ソフトNEPTAS、他
株式会社CD-adapco               STAR-CCM+ v8
公益財団法人計算科学振興財団       スーパーコンピュータ「京」とFOCUSスパコンの産業利用
時間割  参照ください。   
予稿集 今回は、発表される方から予稿集のための資料をいただています。それを1冊の冊子にまとめています。
会場に来られる参加者の方に、1部お渡しします。
参加
費用
第36回関西CAE懇話会 参加費用
CAE懇話会個人会員(正会員、賛助会員)
   ・一般    :2000円(税込)    ・学生/院生:無料
CAE懇話会団体会員(正会員、賛助会員)の社員の方
   ・2000円(税込)
CAE懇話会個人会員外
   ・一般    :3000円(税込)    ・学生/院生:無料
 
※参加費用は参加されるコースに関係なくいずれも上記の費用となります。
  当日受付にてお支払いください 。
☆所属する企業・法人が団体会員様の場合、個人会員の参加費用が適用されます。
 
参加費用の請求書による振込みを希望される場合は、事前に CAE懇話会事務局(jimukyoku10@cae21.org)までご連絡ください。会場での請求書支払申込はできません。
新規にCAE懇話会個人会員となって、個人会員としての参加を希望される場合には、6月7日(金)までに個人会員登録申請を行ってください。
すでに個人会員の方は、その必要はありません。
参加
申込
WEBでの事前申込みは終了しました。当日会場にお越しください。
協賛
スポンサー
本大会では、下記内容でスポンサー募集いたします。
なにとぞご協力をよろしくお願い申し上げます。

団体会員外の企業、法人の場合:
 ・スパンサーA   2万円 (スポンサー展示、大会プログラム・予稿集広告掲載(A4), 1名無料参加)
 ・スポンサーB   1万円 (スポンサー展示)

団体会員の協賛金は以下のとおりです。
 ・スパンサーA  1万円 (スポンサー展示、大会プログラム・予稿集広告掲載(A4), 1名無料参加)
 ・スポンサーB  無料  (スポンサー展示)

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