第30回関東CAE懇話会
テーマ 「生体・医療とCAE」
日時   2017年1月21日(土)13:00~20:30 (受付開始:12:30) 
場所 早稲田大学 西早稲田キャンパス
55号館 N棟1階大会議室

デモ展示: 講演会場の後部に展示スペースを設けます

〒169-8555 東京都新宿区大久保3-4-1
地下鉄副都心線 西早稲田駅 3番出口  
                          Access   Campus
    
受付  12:30 受付開始 
ご挨拶 関東CAE懇話会会長・秋田県立大学教授 副学長   小林 淳一 氏 
時間 13:00~13:10
講演1 「医療技術の工業応用を考える」
講師  ラトックシステムエンジニアリング株式会社 代表取締役社長  南郷 脩史 氏
時間 13:10~14:00
概要 医工連携・バイオメカニクスでは工学分野の成果を医療応用することが主である。ここでは逆に医療技術を工業応用する例を紹介したい。
医療技術:私たちの骨は加齢とともに外見上は同じであっても内部はスカスカになっていく。高齢者の骨をレントゲンでみると垂直方向の骨が際立ち、若い人に見られる水平方向の骨が失われていることが知られている。骨形態計測の連結パス計測は、支えとなる水平方向の骨の残存量や荷重を保持する荷重方向の骨の量を計測し骨折リスクを予測する。連結パス法は、太さと長さを持つ枝で構成されるネットワーク構造体に入口と出口を定義し、入口から出口に至るあらゆる経路を考慮した系の「エネルギーロス」を評価するものである。工業分野においても、車の排ガスフィルターや毛細管でつながる排水路など連結パス構造が多数存在する。それらの物性を流体シミュレーションで解くには膨大な計算コストを必要とする。連結パス法はパス形状を測定することで構造体の性質の一端を評価するものである。計算コストは流体シミュレーションに比べ著しく少ない。
講演2 「ランニング用義足の研究開発」
講師 産業技術総合研究所 人間情報研究部門  保原 浩明 氏
時間 14:00~14:50
概要 『パラリンピックの記録がオリンピックを超える日が来る』―夢のようなストー リーが,現実のものになろうとしている.現在,スポーツ用義足を使用した義足ア スリートの中には一般アスリートをも凌駕するパフォーマンスを有する者が数多 く存在し,今もなお驚くべきペースで記録を更新し続けている.しかしながら,こ うしたスポーツ用義足に関する研究は非常に数が少なく,その力学的特性や義足を 使いこなすために必要な「動きのコツ」には不明な点が多いのが現状である.発表 当日はスポーツ用義足の成り立ちとその機能を概説し,産総研で実施している三次 元動作解析やビッグデータ解析を駆使したスポーツ用義足研究と具体的な連携事 例について紹介する.
講演3 「内耳蝸牛の振動解析とその臨床への応用」
講師 電気通信大学大学院 情報理工学研究科 知能機械工学専攻
科学ライフサポート研究センター 教授   小池 卓二   氏
時間   15:10~16:00
概要 疾病や加齢による聴力低下は,身体面のみならず精神面においても個人の生活の質の低下に大きな影響を及ぼしている.我が国の聴覚機能障害に対する医学・医療の水準は高く,世界をリードして来た.しかし一方では,明確な根拠を示せず,経験的知見のみに基づく医療が行われている現状も否定はできず,十分な聴力の改善が得られない患者が依然として存在するのも事実である.特に,内耳より中枢側に原因が有る感音難聴については,その効果的治療法が十分に確立されているとは言い難い.これは,各疾患による聴力低下の発生メカニズムが十分に解明されていないことが一因となっている.そこで我々は,不明な点が多い蝸牛の解析に力点を置き,正常および疾患を有する蝸牛の振動シミュレーションをおこなうことで,蝸牛自体の更なる理解や機能障害発生機序の解明,および効果的治療法の開発を行っている.今回はその解析事例を紹介する.
講演4 「歯科インプラント手術における力覚に関する研究」   
講師 慶應義塾大学 理工学部 機械工学科 教授  高野 直樹 氏
時間 16:00~16:50
概要 歯科インプラント手術は、顎骨にドリルで穴をあけてスクリューを埋入後、上部構造をとりつけて咬合させるものである。骨は、表面の緻密な皮質骨と内部のポーラスな海綿骨からなる。下顎骨臼歯部には、海綿骨の中に太い神経が走る下顎管があり、ドリリングによる損傷を防ぐには、ポーラスな海綿骨をドリリングする際に手指に感じる力覚が重要である。そこで、個体差がある海綿骨の骨質を考慮した確率的FEMシミュレーションによりドリリング荷重を計算するなどして得たデータを搭載した力覚体感型インプラント手術シミュレーターを開発した。東京歯科大学での臨床医による評価、学生の演習授業での利用を通じて得た知見を紹介する。
講演5 「血球運動バイオメカニクスの計算機シミュレーション」
講師 千葉大学 教授  坪田 健一 氏
時間 17:10~18:00
概要 血液の流れにおいて,血球の変形と運動は,重要な力学的因子の1つである.たとえば,赤血球の変形能は,微小血管内の血液の流れやすさを決定付けるものであり,また,血球の異常な凝集による塊は,血栓となって血液の流れを妨げる.本講演では,血球の変形と運動およびそれらに応じた血流挙動を定量的に理解して予測するためのバイオメカニクスモデルおよびその計算機シミュレーションについて述べる.
講演6 「予測医療に向けた階層統合生体力学シミュレーション」
講師 東京大学  教授  高木 周 氏
時間 18:00~18:50
概要 本講演では,スーパーコンピュータ「京」向けに開発を進めてきた階層統合生体力学シミュレータについて紹介する。健康寿命の延伸が極めて重要な意味を持つ現代社会において,医用画像データを利用した疾患の早期発見および体に負担の少ない治療法の検討は,コンピュータシミュレーションを利用した新しい医工学の分野として注目されている。さらに,最先端の研究で得られる分子生物学的知見を病態とより詳細に関連づけるため,タンパク質や個々の細胞のダイナミクスを循環器系や筋骨格系の疾患と結び付けることが試みられている。ここでは,このようなタンパク質,細胞レベルから器官・組織へと人体の持つ階層性を扱う方法について解説し,現時点で可能なこと,今後期待されることなどを説明する。
交流会  ナイトサイエンス「尺八を吹いて50年」
時間 19:00~20:30
講師 工学院大学 前学長  水野 明哲 氏
概要  学生時代に尺八を始めて間もなく50年になる。師匠の素晴らしさと尺八の奥深さに魅せられて、忙しい時期も休むことなく継続してきた。尺八音楽のもつ独特の文化や、楽器の製作過程などについて、とりわけエンジニアの方に関心を持っていただけそうなテーマを中心にお話しします。
デモ
展示    
<デモ展示>  
ムラタソフトウェア株式会社 解析シミュレーションソフトFemtet®
計測エンジニアリングシステム株式会社  汎用CAEソフトCOMSOL Multiphysics
公益財団法人 計算科学振興財団 国内唯一の産業界向け公的スパコン「FOCUSスパコン」を供用
株式会社テクノスター <新製品>汎用プリポスト・ソルバー Jupiter-Solutions
株式会社テラバイト ヒト筋骨格動作シミュレーションソフト AnyBody
サイバネットシステム株式会社 3次元ダイレクトモデラー SpaceClaim
株式会社爆発研究所 OpenFOAMの開発事例等、CAE関連サービスのご紹介
時間割    参照ください。   
参加
費用
第30回関東CAE懇話会 参加費用
CAE懇話会個人会員(正会員、賛助会員)
   ・一般    :2000円(税込)    
CAE懇話会団体会員(正会員、賛助会員)の社員の方
   ・2000円(税込)
CAE懇話会非個人会員
   ・一般    :3000円(税込)   
学生は、学生会員は参加費用は無料(ただし社会人学生は除く)
  学生会員でない場合は、参加費用は 1000円(税込)
  学生会員に登録ください。(登録費用は無料)

※参加費用は参加されるコースに関係なくいずれも上記の費用となります。
  当日受付にてお支払いください 。領収書をお渡しいたします。
☆所属する企業が団体会員様の場合、個人会員の参加費用が適用されます。
 
参加費用の請求書による振込みを希望される場合は、事前に(1月13日までに) CAE懇話会事務局までご連絡ください。
会場での請求書支払申込はできません。
新規にCAE懇話会個人会員となって、個人会員としての参加を希望される場合には、1月13日(金)までに個人会員登録申請を行ってください。
すでに個人会員の方は、その必要はありません。
参加
申込
WEBからの事前申し込みは終了しました。
当日会場受付へお越しください。
備考 内容については、変更される場合があります。最新情報は本ページでご確認ください。





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